ついに迎えた三江線ラストラン。大盛況の運行最終日でした。
三江線にかぶれた!という感じですがお付き合いください。
それではこの1日を振り返ってみます。
旅程
4区間に分ける
▲あらかじめ入手しておいた乗車券
予定していた乗車する列車は以下のとおりです。
①浜原7時43分発に乗車、宇都井8時14分着で下車
②宇都井15時8分発に乗車、尾関山16時12分着に下車
③尾関山17時5分発に乗車、宇都井18時9分着に下車
④宇都井20時41分発に乗車、浜原20時11分着に下車
合計で2,160円でした。
最後、④の宇都井発、浜原行きは最終列車ですので超満員ですと乗車できないリスクがありました。
しかし宇都井発の最終列車発車時には花火が上がるという情報があり、この列車の乗車を決めました。
マルシェめぐりを重点に
宇都井はもちろん、口羽やそれ以外の駅でもマルシェが出店の予定でした。
地元の人とのふれあいや記念グッズ・お土産を楽しむ計画です。
私は鉄道は好きですがサブカルチャー的なマニアではありません。
列車だけにフォーカスを当てる旅ではなく、沿線のイベントや魅力を楽しみ、そして廃線後のことを考える旅にしたいと考えました。
沿線地域の魅力を発掘し、このブログで記事にすることで廃線後もまた来る人が増えてくれることを願っています。
今回は浜原止めの最終列車に乗車するので、自宅から浜原駅まではクルマでの移動となりました。
浜原から宇都井へ
▲まだ人が少ない浜原駅
浜原の三次方面の始発は5時56分発ですので、その列車の乗車となります。
6時30分ごろに駅に到着します。静かです。
だんご3兄弟列車に乗車
▲3両編成で入線
石見地方は神楽が盛ん、これにちなんで神楽をモチーフにした絵柄がラッピングされています。
最後尾の車両は木次線色です。
真ん中の車両は福塩・芸備線色です。
ここ最近の混雑により、応援車両としてあてがわれているのでしょう。
鉄道ファン的には『当たり』の列車だと思います。
サブカルチャー色が強い車内
これは当たり前、予想どおりです。
若い女性は皆無です。
今日は特別な1日です。
以外に速い
先週乗った三次・宇都井間と異なり、列車のスピードが速いです。
まるで別の路線に乗っているようです。
口羽・浜原間は日本鉄道建設公団によって建設された高規格路線であり、なるべく直線で線路を敷いるからです。
三江線全線がこの鉄建公団により建設されていたら様子は大きく異なっていたのかもしれません。
うづい通信部へ
▲フリードリンク
今日は営業していましたので訪問してみます。
システムは最初の30分は500円、以降の延長は自己申告となります。
ドリンクはコーヒーなどフリーとなっています。
酒好きをにおわせるオブジェクト
▲待ってましたと言わんばかりのオブジェクト
予想外にこのブログのテーマに沿ったネタが出てきます。
ここでこれ?という感じです。
邑南町3銘柄がそろっています。
加茂福・玉櫻・誉 池月。
この手のお店はだいたいカフェ的要素が強く、アルコール、特に日本酒とは無縁な場合が多いのですがここは異なります。
とはいえ、実際にはドリンクメニューに日本酒の提供はありません。
あくまでもオブジェクトです。
TOMYTECの方が模型を披露
▲3両編成で宇都井駅に入線中です
TOMYTECの方もうづい通信部におられて、模型を披露してくださいました。
駅舎は3Dプリンターで作成とのこと。ブルーのライトアップもできます。
浜原から乗ってきた列車に近いです。
最後尾が木次線色ならば完璧でした。
松嶋さんのお誕生日会
▲松嶋さんへのメッセージ
宇都井駅のメッセージノートを管理されている松嶋喜久恵さんのお誕生日会をうづい通信部で10時から開催とのこと。
参加してもいいとのことですので参加します。
報道陣が続々と詰め掛けます。
私も松嶋さんにお祝のメッセージを言いました。
宇都井駅を見守ってくだだり、ありがとうございました。
でも宇都井はまだまだこれからです。
予想外に長居
本来なら30分程度の腰掛けの予定だったうづい通信部。
この予定以上の長居は交流の証です。
来てよかったうづい通信部です。
うづいマルシェ
池月さんも出店
▲三江線モデルのみの販売です
プレミアム感があります。
普通酒ではなく、純米酒です。
この場で飲めないのが非常に残念です。
折り返し列車がやってきた
▲この光景をしっかりと記憶
なんだか兵庫県にある山陰本線の余部のようです。
浜原から乗車した列車が三次で折り返してやってきました。
本来なら三次からこの列車で宇都井で下車するプランでした。
だたこの列車は広島から来る芸備線と接続していて、最混雑列車と予測。
実は先週はこの列車を利用して宇都井まで来ましたが、金曜日の平日でもすし詰め状態でした。
のちの報道で100人以上が乗れなかったとのことです。
徒歩で口羽へ
▲江の川沿いを歩きます
まずは伊賀和志を目指す
口羽へ向かう途中には伊賀和志駅があり、ここもイベントを開く情報がありましたので寄ってみます。
▲なぜか千福があります
駅前の集会所でイベントをやっていました。
アルコールも提供していました。
伊賀和志は広島県三次市ですので『白蘭』が提供されています。
三次の銘柄です。
くちばマルシェ
川魚を堪能
▲冷めていました
鯉こくとは鯉の味噌汁のことです。
他にも鮎もありましたのでいただきます。
ここでも池月さんが出店していました。
当初、口羽から宇都井へ引き返す予定でしたが面倒になってしまい、口羽から列車に乗り、尾関山へ向かうことにしました。
しばらく、口羽でゆっくりします。
見送りの旗をもらう
▲みなさんに旗を配っています
見送りの旗をもらいます。
とはいえ、私は次の三次方面の列車に乗らなければなりません。
見送られる立場から旗を振ることにします。
感動のフィナーレ
▲報道陣がものすごいです
口羽で行き違いとなり、先に江津方面の列車が到着します。
運転手に花束贈呈です。
尾関山へ
相次ぐ遅延
これだけの乗車人数ですので当然遅延が発生します。
尾関山へは20分以上遅れて到着です。
満足に滞在できず
遅れて到着したため、次の江津方面へは1時間もありませんので近くのコンビニで飲みものを買って列車を待ちます。
▲この光景を記憶して
列車は満員、予想では空いていると思っていたのですが。
車内では記念に乗車券を買う方が多くいました。
車掌さんはこれの対応で忙しそうです。
再び宇都井
ものすごい人
▲夕方のマルシェの様子
大盛況の宇都井駅です。
三江線では間違いなくこの駅がトップの人出でしょう。
イルミマン
▲怪しいです
毎年のいなかイルミではこのイルミマンが登場します。
今回のイルミでは初の登場です。
オオナン・ショウ
▲軍手をしています
邑南町のマスコットキャラクターです。
宇都井駅116段の階段を上ってきました。
疲れたので休憩中です。
別れの時が刻々と
三次方面の最終列車は発車済み、いよいよ浜原方面の最終列車の発車が迫ります。
最後です。
どこか納得できず、腑に落ちません。
これでいいのか、このままでいいのか。
なぜもっと前からここに来なかったのか。
今さら来たって遅いだろう。
自称・ライターとしてどうなんだ。
できることあっただろう。
なにをやってるんだ。
自問自答が続きます。
さらばJR西日本・宇都井駅
列車が到着すると、花火が上がります。
灰示花火さんが制作した花火です。
列車に乗ります。
ドアが閉まった次の瞬間、大きな最後の花火がドカンと上がります。
なんというすばらしい演出。
ありがとう三江線。
感動の浜原行き最終列車
記念乗車証を配る人が
▲三江線 最終列車 記念乗車証
サブカルチャー色の強い車内です。
しかしこれも今この時の特別。
この特別の雰囲気を堪能します。
しばらくして、鉄道ファンと思われる方が乗客一人ひとりに自前で用意したと思われる記念乗車券を配り始めます。
なんという心意気。
素晴らしい。
ありがとうございます。
サブカルチャーは温かいのです。
潮・沢谷間での出来事
潮駅を出てまもなく、突然ある男性の方がみんなで万歳をしたいと言ってきます。
取りあえず「三江線バンザーイ」
すると男性は語り始めます。
「私は地元住民です。沿線の桜のライトアップ、みな地元住民の心意気です。見てください。」
「私は次の沢谷で降ります。どうかこの町のこと、そしてここに三江線があったことを忘れないでください。」
泣きました。
そう、マルシェにしろ桜のライトアップにしろ、この地域に訪れた人に対する地元住民の心意気なのです。
今、この記事を書いているときも涙が出てきます。
みんなどこか腑に落ちないところがあるのですよ。
廃線になりますます地域が衰退していくのは目に見えているのですから。
忘れてたまるものですか。
浜原がすごいことに
▲運転手をねぎらいます
ホームにはものすごい人がいます。
ドアが開き、あまりの人の多さに外へ出られません。
お祭りです。
そして本当のさよならへ
▲連結の様子
回送列車2両+2両で4両編成となります。
これぞこの日、この場所限りのプレミアムです。
記念乗車券を配った人や熱く語ってくれた地元住民の方、そしてこの4両での回送。
浜原行き最終列車に乗って大正解でした。
▲4両で江津へ回送
反対側ホームにはものすごい人が。
そう、反対側のほうが4両がきれいに見れたのです。
さすが撮り鉄です。
この先にも撮り鉄は多数いるのでしょう。
4両編成での運行の様子が撮れるですから。
▲ピンクのLEDにライトアップされた桜
このライトアップはまだしばらく続け、来年以降も続けるようです。
洒落たレーザー光もありました。
新緑のライトアップもきれいかもしれませんね。
浜原茶屋
▲本来は浜原茶屋というお店ではないようです
朝来た時はもう営業していないような駅前の商店でした。
ここを利用して浜原茶屋という名でイベント的な出店をされていたようです。
これを機にこの地区に人を呼び込むためにも今後も続けてもらいたいものです。
さいごに
カテゴリーについて
今回の記事のカテゴリーですが「江の川パラダイス」という新設したカテゴリーとしています。
今回の三江線ラストラン乗車の旅は鉄道にフォーカスを当てたものではなく、沿線の地域にフォーカスを当てたものです。
三江線は営業を終了しましたが、この沿線地域の課題や魅力アップはこれからです。
2018.3.31は新生・江の川流域なのです。
ラストランではありません。この地域はこれからも走り続けます。
そういう思いから今回の記事は新設のカテゴリーに含めました。
また、ライターとしての方向性が見えてきました。
ブログは続けることが大事ですね。
ありがとう三江線。
ありがとうみなさん。
この日を絶対に忘れない。
本当にいい思い出です。
ここまでご覧いただきましてありがとうございます。
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